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子供に伝えよう。家と鍵の防犯対策

知識・ノウハウ
2022.4.14

子供に鍵を持たせる時に伝えよう「防犯あいうえお」

春は、新しい環境や生活が始まる季節です。このタイミングで家の鍵を持つことになったお子さんや、一人暮らしで家の鍵を守る立場になった大学生、新社会人もいるのではないでしょうか。今回は、鍵のことや家の防犯について考えてみたいと思います。これを機に、特にお子さんに対して鍵や家の防犯についてお話しする参考材料になればと思います。

よく耳にする「防犯」とは何か

よく耳にする「防犯」とは何か

防犯といっても最初はピンとこないものです。ニュースで空き巣や強盗の映像が流れても、それが自分に起こるとはそう思わないでしょうし、空き巣被害の現場を目撃したことや泥棒と鉢合わせたこともない人がほとんどでしょう。しかし、それら被害のきっかけは小さなことからでも起こりえます。たとえば鍵を失くし悪意のある者がそれを拾った場合、侵入に利用する可能性もありますし、対策として錠前自体を交換する必要さえあります。

防犯とは、読んで字のごとく「犯罪を防ぐ」ことです。家の戸締りが甘かったりすると、空き巣やその他侵入窃盗などの被害につながること、そもそもターゲットにならないためにはどうしたらいいのか一緒に考えて知ってもらいましょう。

その際、大事なことは、そのリスクは家財など金品だけにとどまらないということです。
お金や品物ならたとえ盗まれても買い替えや保険をかけることで原状復帰も可能です。
しかし、相手が武器を持っていると家族の身に危険が及ぶこともありえます。それは現実にどこかで起こっていることで、いつ何時、自分のまわりで起こるかわかりません。
被害に遭うか遭わないかの狭間にあるのが1本の鍵であり、日頃の防犯意識です。

子供は特に感受性の高い時期であり、理解度も高いので犯罪発生件数や侵入経路などの統計を大人の方と一緒に調べて伝えるのも良い方法です。どこに盲点があるのか、どんなリスクがあるのか、知識として知っておくだけでも、防犯に対する意識向上や発想につながります。家族全員が日頃から協力して防犯に努めていることなど、子供自らが危険から身を守る力をつけるよう家庭における防犯について話す機会をもつことこそが大切です。

「防犯あいうえお」で防犯の大切さを伝えよう

「防犯あいうえお」で防犯の大切さを伝えよう

小さな子供には、単に防犯について伝えるには難しいことだと思います。そこで、身近な防犯対策の中でも、特に意識したほうが良いとされることが盛り込まれた「防犯あいうえお」という標語(美和ロック株式会社)をご紹介します。新学期から鍵を持つことになったお子さんや、まだまだ防犯に対する知識や意識が薄いお子さんには、防犯意識向上のよいきっかけになることでしょう。

【あ】あわてずに、おウチを出る時、ドアや窓の戸じまり、指差し確認!

戸締り後はドアのハンドルを押したり引いたり、確実に閉まっていることを確認することが大事です。

【い】いやがらず、ゴミ捨てなんかのちょっとの時にも、必ずカギを!

ほんのわずかな時間でも、眼を離すなら鍵をかけるべきという教えです。
戸建て、集合住宅問わずに鍵をかけないまま地階まで降りるのは要注意です。

【う】うえ木の陰やポストの中に、カギは置かない!

植木の陰やポストの中などは、鍵の隠し場所として定番であり、泥棒のほうがよく知っていることを教えてあげましょう。

【え】え、あぶない!カギはむやみに人に見せない!かさない!

鍵を持つことで少し大人びた気持ちになり、人に見せたくなる気持ちもわかりますが誰が見ているかわかりません。戒めの意味を込めた標語です。

【お】おなじところに入れないで!カギと名前や住所、電話番号。

鍵自体を落とすことでも危険なのに、個人情報付きなら、すぐに場所を特定されてしまいます。万一の時に備えて、鍵と個人情報は別々に保管することをアドバイスしてください。

【か】カギを持つなら、ぶらさげない!外から見せない!

鍵を失くさないように、首やカバンなどに外から見えるようにぶら下げることは、他人からも発見されやすく狙われる危険があります。

【き】きょうもまた、おウチに帰ったら、誰もいなくても「ただいま」と一声かける!

「ただいま」の一言で、家の中に誰かいると思わせることができます。侵入窃盗犯の行動パターンとして、家人の様子が観察されていることが少なくありません。

【く】くせにしよう!おウチに入ったらカギだけじゃなく、ドアガードやドアチェーンもしっかりかける!

小さな子供にとっては、空き巣より怖いのが在宅時の侵入犯罪(居空き、忍込み)です。家にいる時も防犯対策が必須です。


これらに併せて、「インターホンが鳴っても知らない人だったら鍵を開けない」、「外を歩くときは後ろを振り返ったり、周りを見る」など不審者から身を守る対策も一緒に考え、伝えましょう。身近な防犯をより理解してもらうことが安全安心につながります。

家族みんなで防犯意識を高めよう

家族みんなで防犯意識を高めよう

防犯対策は大人でも完璧ということはありません。だからこそ防犯について家族で一緒に考えたり、見直す時間を作ってみるのはいかがでしょうか。
もし、家やその周辺の防犯対策について困ったことやわからないことがある時は、専門のプロに相談しましょう。生活環境に合わせた最適な防犯を提案してもらうことをおすすめします。

「錠」と「鍵」の表記について
錠前(錠・ロック・lock)は、扉などに取り付けて締める金属、機械的または電子的な部品をいいます。鍵(かぎ・キー・key)は、錠前を施錠・解錠する(操作する)ための器具をいいます。ここでは便宜上、日常的な会話に合わせて、鍵と錠前をまとめて「鍵(かぎ)」と記載している場合があります。